冬の代表スポーツ、フィギュアスケート。
日本人も毎年大活躍していますが、女子フィギュア界の女王といえば、ロシアの17歳、アリーナ・ザギトワ選手。
2017年の韓国・平昌オリンピックでは金メダルを獲得され、世界選手権など数々の大会でも優勝しています。
そんなザギトワ選手が、12月14日、一時的に競技活動を停止すると発表したのです。
突然どうされたのでしょうか。
ザギトワの体型の変化が引退の理由?
あくまで「一時的」な活動停止としていますが、事実上の引退なのではないかと噂されています。
というのも、今まで順調だったザギトワ選手は、女子選手特有の体型変化が著しいと言われているのです。
写真で比較してみましょう。
これは2016年のザギトワ選手。

そしてこちらが2019年のザギトワ選手。

見た目ではあまり変わらないように見えます。
ザギトワ選手は、特に、昨シーズンから体型変化に悩んでいたようです。
2019年3月の世界選手権では優勝したのは確かなのですが、同門の
- 16歳のコストルナヤ選手
- 15歳のシェルバコワ選手、トルソワ選手
など若手の台頭があり、先日行われたグランプリファイナルでは最下位という結果に。
ザギトワ選手の代名詞であった4回転ジャンプを跳べる選手がたくさん現れて、状況が厳しくなったのです。
今季はもう試合に出場せず、アイスショーのみの出演予定だそう。
ザギトワ選手本人は
「私は既に勝利した。全てを手にしている。」
日刊スポーツ
と、過去の大会について語り
「これまでな常に何かが欠けている感じがしていた。その状態に戻したい」
とモチベーションの低下に悩んでいたことを語りました。
ザギトワの体型変化が引退の理由になるのはロシアのお国柄?

近頃のロシアでは、10代半ばから20代に満たない間で、引退、休養にはいる選手が続出しています。
体型変化に悩んだ選手
- ソチオリンピックで金メダリストのソトニコワ選手
- ソチオリンピック団体戦金メダリストのリプニツカヤ選手
- かつて大活躍したツルスカヤ選手
など、有名女子選手のスケート離れが顕著なのです。
リプニツカヤ選手は、体型変化に苦しみ拒食症を発症。克服しきれず、19歳という若さでの引退を発表したことは記憶に新しいですよね。
皆さん、エテリ・トゥトベリーゼコーチの同門選手であり、ロシア国内のみならず各国から「使い捨て」と批判されています。
ザギトワ選手の体型変化
ザギトワ選手は、平昌オリンピック後は身長が10cmも伸び、ジャンプのバランスがとりにくくなっていました。
1日に3回も体重を測り、100gも体重が増えないように気をつけていました。
ジャンプテクニックへの影響を考えてとのことだそうですが、シビアすぎて非フィギュア選手である我々には考えられませんよね。
ザギトワ選手は
口を閉じていれば体重は増えない(食べられないから太らない)
と語っています。
すごい…
それでも太ってしまうのは仕方ないですし、どんどん自分を追い込んでいたと思うとかわいそうになってきます。
体型変化と戦った選手
では、体型変化した選手はもう競技に戻れないのかというと、そうではありません。
この厳しい状況と戦う選手もいます。
セーラームーンのエキシビジョンでお馴染みのメドベージェワ選手は、拠点をカナダへ移し、羽生結弦選手と同じくブライアン・オーサーコーチに師事。
5kg増量しても、2019年3月の世界選手権で銅メダルを獲得できています。
22歳のトゥクタミシェワ選手も、苦しい時代を経て、2015年の世界選手権で金メダルを獲得。
女子として、20歳前の体型変化はどうしようもありません。
そこでの捉え方一つで、こうも進路が変わってしまうのか。
現在のロシアでの常識に一石投じる時期が来ているのかもしれませんね。
ザギトワの引退後はコーチになってロシアフィギュア界を牽引?
Instagramで
活動休止も引退もするつもりがない
とコメントしているザギトワ選手。
今後は大学進学し、コーチを目指すようです。
ケガのリスクと戦いながら挑んだ平昌オリンピックでの経験、ロシアのスケート界の若年化など、ザギトワ選手を取り巻く環境が、自身の今後の方針に影響したのでしょう
まとめ
今シーズンもフィギュアの大会でザギトワ選手を拝見できるものと思っていたので、このニュースには少々驚きましたね。
しかし、ザギトワ選手の英断が、今後のフィギュアスケート界に良い影響をもたらしてくれると信じて止みません。
日本選手もぜひ頑張ってください!